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 放置自転車に関する考察


 都会では、どの街にも、駅周辺の放置自転車問題があります。 たいへん悩ましい問題として、多くの議論を呼んでいます。

 街をきれいにしようという意識やモラルを喚起しなくてはならない。そのように語られることがあります。

 しかし、私は、あえてそれに異を唱えようと思います。

 放置自転車が多いことは、そのまま街の活力を表している。そんなふうに考えられないでしょうか。

 わが江坂にも、駅周辺、特にエスコタウンには、常に無数の自転車が停められています。 駅からかなり離れた区域にまで住宅地が広がっていることが、その理由の一端です。 通勤・通学のためというのが主だった理由ではありましょうが、平日だけではなく、 休日にもそうやって街の中心に人が集まってくることが、街のダイナミズムを作っているのです。

 皆で共生するのが、都市の姿であるとすると、単に見かけ上の美醜で街の価値を計るのではなく、 お互いの行動を許容しあうことにより、吸引力のある街を作ってゆく。そんな価値観を共有できないでしょうか。

 もちろん、車椅子が通りにくかったり、歩くのもままならないようではダメです。 皆が便利さを追求し、折り合いをつけること。つまり、最大公約数的な快適さを目指すことが、 都市生活者の務めであると私は考えるのです。